アキレス腱タウロス物語
〜エピローグ〜
凍てつくような冬も終わり、不安と期待が混じり合う暖かい春が訪れる。
俺は高校一年生、上島大知。
下半身高校膝下学科に入学した新一年生だ。
自分でもどうしてこの高校にしたのか、どうしてこんな高校があるのか分からなかったが、家から近いことが決め手となりこの高校を選んだ。
「友達、できるかな」
心の奥に隠しそびれた不安を吐き出しながら、ゆっくりと校門をくぐる。
校舎へと続く桜並木はまるで自分を祝福してくれているようで心なしか嬉しかった。
「…部、マ…ジャ…探……ど…かー!」
「軽…、新……、初……歓…!」
イヤホンの向こうから何かが聞こえる。
ゆっくりとイヤホンを外…
「「「野球部マネージャー募集してます!!!!どうですか!!!!」」」
「軽音部、新入生募集してます!!!!初心者でも歓迎ですよ!!!!!」
ものすごい量の声が耳を打つ。ここまで気づかなかった自分に苦笑しながら、辺りを見渡す。
「俺には関係のない話か」
そう呟きながら、身を潜めて歩いていく。
俺は小学校の頃からサッカーをしていた。オフサイドやカードの効果の違いは分からないけど、サッカーが大好きだったし、それ以上にデュエマも大好きだった。好きなカードは「太陽王ソウルフェニックス」だし、タイムチェンジャーとのコンボも大好きだ。中高とサッカーを続け、普通に引退をしていくのだろうとずっと考えていた。
そうあの事故が起こるまでは、、、、、、、
To be continued…